【テレアポ③】鉄壁の受付を突破し、キーパーソンに直接アクセスするアポ獲得術

「担当者はあいにく席を外しておりまして…」
「申し訳ございません、営業のお電話は全てお断りしております」
「ご用件は何でしょうか?…ああ、結構です」
あなたの会社の営業担当者は、この「受付」という名の鉄壁の要塞を前に、今日も無駄な弾を撃ち込んでは、心をすり減らしていませんか?
多くの経営者や営業マネジャーは、テレアポの成果が出ないと「トークの内容が悪い」「営業の熱意が足りない」と考えがちです。
しかし、問題はそこではありません。そもそも、戦うべき相手、つまりアポイントを取るべき「キーパーソン」に辿り着く前の、最初の関門で敗退していることに、根本的な原因があるのです。
この記事は、そんな非効率な戦いから脱却し、受付を「最強の協力者」に変え、会社の未来を左右する「決裁者」や「経営者」とのアポイントを直接獲得するための、極めて戦略的なテクニックについて解説します。
この記事を最後まで読めば、なぜ今まで受付で門前払いされていたのか、その理由が明確になります。そして、どうすればその鉄壁をスマートに突破し、本当に会うべき相手との「受注」と「売上」に繋がる商談を生み出せるのか、その具体的な戦術が手に入ります。
その電話、そもそも誰に繋いでもらおうとしていますか?
テレアポがうまくいかない最大の理由は、「誰に電話をかけるか」という戦略が曖昧なことにあります。
「とりあえず営業担当の方を…」という曖昧な依頼では、受付の人もどう対応していいかわからず、マニュアル通りに「お断りする」という最も簡単な選択肢を取るしかありません。
受付の人は、あなたの敵ではありません。彼ら彼女らの仕事は、社内の業務を円滑に進めることであり、どこの誰ともわからない営業電話をホイホイと担当者に取り次ぐことではないのです。
「不要な電話を断ること」も、彼らの重要なミッションの一つなのです。
この大原則を理解せず、受付の人に「アポをください」とお願いしても、権限のない彼らは断るしかありません。
私たちがまず攻略すべきは、担当者ではなく、この「受付」という関門なのです。そして、その攻略法は、真正面からぶつかることではなく、相手の役割と心理を理解し、賢く立ち回ることにあります。
キーパーソンに繋がる「受付突破」4つの戦略
では、具体的にどうすれば、この鉄壁の要塞を突破できるのでしょうか。明日から即実践できる4つの戦略をご紹介します。
戦略1:【役割指定】で受付の思考を停止させる
「営業担当の方」という曖昧な依頼は、受付に「これは営業電話だ」と判断させ、断る口実を与えてしまいます。
そうではなく、相手が「それは〇〇さんしかいない」と即座に判断できる、具体的な役割で指名するのです。
- NG対応 ❌「営業のご担当者様をお願いいたします」
→なぜダメか?:あまりにもありふれた依頼のため、受付は条件反射で「営業はお断りしています」と返してしまいます。 - OK対応 👍「御社の〇〇(商品名)の販売戦略についてご担当の責任者様をお願いいたします」「新規顧客の開拓をご担当されている方は、どなたになりますでしょうか?」
→なぜ良いか?:具体的なミッションで呼び出すことで、受付の人は「これは重要な用件かもしれない」「私が判断して断ってはいけないかもしれない」と感じ、担当者に取り次ぐ可能性が格段に上がります。相手に考えさせる隙を与えず、思考停止に追い込むのがポイントです。
戦略2:【ひと手間】で「知らない人」から「用件のある人」へ昇格する
いきなり電話をかけるから「怪しい新規営業」だと思われます。電話の前に「ひと手間」をかけるだけで、あなたの立場は劇的に変わります。
- NG対応 ❌何の準備もなく、いきなり電話をかける。
→なぜダメか?:その他大勢の営業電話と同じ土俵で戦うことになり、その他大勢と同じように断られてしまいます。 - OK対応 👍事前に問い合わせフォームから連絡したり、社長宛に手紙を送ったりしておき、「先日、お問い合わせフォームからご連絡いたしました、〇〇社の△△と申します。ご担当の佐藤様はいらっしゃいますか?」と切り出す。
→なぜ良いか?:この一言で、あなたの電話は「ただの営業電話」から「対応すべき用件のある連絡」へと一気に格上げされます。受付の人も、無下に断るわけにはいかなくなります。
戦略3:【社長狙い撃ち】でトップダウンを狙う
担当者レベルで話が進まない、あるいは誰が担当者かわからない。そんな時は、最初から会社のトップである「社長」を狙い撃ちするのが最も効率的です。
- NG対応 ❌「社長様はいらっしゃいますでしょうか?」と、何の理由もなくいきなり呼び出す。
→なぜダメか?:受付から「ご用件は何ですか?」と聞かれ、答えに窮して結局断られるのがオチです。 - OK対応 👍事前にその会社のホームページや社長のSNS、インタビュー記事などを徹底的に読み込み、「〇〇という記事を拝見し、ぜひ〇〇社長に直接お伝えしたいことがあり、ご連絡いたしました」と、具体的な理由を添えて呼び出すのです。
→なぜ良いか?:社長は常に会社の未来を考えており、有益な情報には貪欲です。そして、自分の考えや会社の取り組みに興味を持ってくれる人には、驚くほど心を開いてくれます。「わざわざ調べてくれた」という熱意が伝われば、受付の人も「これは重要な電話かもしれない」と判断し、取り次いでくれる可能性が高まります。
戦略4:【情報収集】に徹し、次の一手を用意する
最初の電話でキーパーソンに繋がらなくても、落ち込む必要は全くありません。むしろ、その電話は、次の一手を成功させるための貴重な「情報収集」の機会なのです。
- NG対応 ❌「担当者不在」と言われ、「そうですか」とすごすご引き下がる。
→なぜダメか?:何の成果も得られず、次もまた同じ失敗を繰り返すことになります。 - OK対応 👍「ご丁寧にありがとうございます。ちなみに、ご担当者様のお名前だけでもお伺いできますでしょうか?」「〇〇様は、何時頃お戻りになりますか?」と、受付の方が答えられる範囲の質問を重ね、情報を引き出します。
→なぜ良いか?:ここで得た「担当者名」や「戻り時間」という情報は、次の電話をかける際の最強の武器になります。「〇〇様宛てにお電話いたしました」と切り出すだけで、あなたは「知らない人」から「担当者とコンタクトのある人」へと進化できるのです。
その電話、会社の“未来”に繋がっていますか?
キーパーソンや決裁者に会えずして、大きな契約や継続的な売上は生まれません。あなたの会社の営業担当者は、会うべき人に会えていますか?そのための戦略と戦術を持っていますか?
個人の頑張りやセンスに頼るのではなく、組織として、誰もが再現できる「受付突破の型」を構築すること。それこそが、経営者やマネージャーが今、最も取り組むべき課題です。
次に「担当者不在」と言われたら、こう切り返してみてください
百の理論より、一の実践です。
次に受付の方に「担当者はあいにく不在です」と言われたら、落ち込む前に、明るい声でこう言ってみてください。
「ご丁寧にありがとうございます!でしたら、3時頃に改めさせていただきますね。ちなみに、お戻りになられましたら、『営業ご担当の田中様(※まだ知らない担当者の苗字を仮で設定する)宛てに、〇〇社の△△からお電話があった』とお伝えいただけますでしょうか?」
もし、本当に田中様という方がいれば、あなたは「知り合い」だと思われます。もし違っても、「担当は佐藤です」と正しい情報を教えてくれるかもしれません。この小さな駆け引きが、閉ざされた扉をこじ開ける、大きな一歩になるのです。
そのアポイント、会社の未来を左右します
キーパーソンとのアポイントは、単なる一件の商談ではありません。それは、会社の未来を大きく左右する可能性を秘めた、最も価値ある投資活動です。
- どんな企業にも通用する、戦略的な受付突破のノウハウを組織に根付かせたい…
- 営業担当者の精神的な負担を減らし、もっと創造的な仕事に集中させてあげたい…
- アポイントの「質」を高め、無駄な商談をなくし、営業効率を最大化したい…
もし、あなたが経営者として本気でそうお考えなら、ぜひ一度ご相談ください。
トレテクでは、今回ご紹介したような、受付を「最強の味方」に変えるための具体的なトークスクリプトの作成から、それを実践するためのロールプレイング、そして成果を最大化するための仕組み作りまで、トータルでサポートいたします。
まずは、60分間の無料オンライン相談で、貴社の営業チームが抱える具体的な課題と、私たちが提供できる解決策について、お話しさせていただければ幸いです。
下記のリンクから、今すぐお申し込みいただけます。
また、日々の営業活動のヒントや、コンサルティングの現場からの気づきなどを、Instagramでも発信しています。こちらもご覧いただければ、私たちのサポート内容をより深くご理解いただけるはずです。
「受付」という最初の壁を、未来の「受注」に繋がる最初の扉に変える。そのお手伝いができる日を、心から楽しみにしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。