焦る値引きはもう卒業!競合に勝つ「投資対効果」の伝え方3ステップ

「最終選考まで残ったのに、最後は価格で競合に負けた…」
「提案内容は良かったと言われたが、結局どこが決め手になったのか分からない…」
「あと一歩、何かが足りずに受注を逃してしまう…」
あと少しで手が届きそうだった契約を逃すことほど、経営者や営業マネジャーにとって悔しい瞬間はありません。
この記事は、そんな「あと一歩の壁」に悩むあなたのために書きました。
これを読めば、商品力が拮抗している厳しいコンペ(競合案件)において、価格競争に巻き込まれることなく、お客様から「あなたから買いたい」と選ばれるための、具体的な「最後のひと押し」の技術が手に入ります。
お客様から返答がない…営業が一番焦る空白の時間
プレゼンを終え、見積もりも提出した。「あとは結果を待つだけ」という状況。 しかし、お客様からは「社内で検討します」「他社と比較しています」と言われたきり、連絡が途絶える…。 この「沈黙の時間」に、あなたは不安に駆られていませんか?
「やっぱり価格が高すぎたか?」 「他社はもっとすごい提案をしているんじゃないか?」
焦ったあなたは、ついついやってはいけない行動に出てしまいます。 「もし今月中に決めていただけるなら、あと5%お値引きします!」 頼まれてもいないのに、自分から利益を削り、安売りのカードを切ってしまうのです。
しかし、実は「値引き」を重要視しているのは、一部の発注担当者だけ。決裁権を持つ経営層や、現場の利用者は、そこまで「安さ」を求めていないことが分かっています。
つまり、あなたが良かれと思ってやっている「焦りの値引き」は、多くの場合、売上を下げるだけで、勝率アップには貢献していないのです。
では、お客様が本当に求めている「決め手」とは何なのでしょうか? それは、意外にもシンプルなことでした。

競合と差をつける「レスポンス」の正体
お客様が選定プロセスで最も喜ぶこと。それは「レスポンス(反応)」です。 「なんだ、そんなことか。うちは返信の速さには自信があるよ」 そう思われたかもしれません。
しかし、ここで言うレスポンスとは、単にメールを早く返すことではありません。
「お客様が迷っているポイントに対して、質の高い情報を、スピーディーに返すこと」
これが、本当の意味でのレスポンスです。
特に、商品やサービスの機能が競合と横並び(拮抗)している時、お客様は「どっちを選んでも失敗しないかな?」「本当にこの投資に見合う効果があるのかな?」と、最後の迷いの中にいます。
このタイミングで、どれだけお客様の不安を取り除けるか。 これこそが、勝負の分かれ目になります。そして、その不安を取り除くための最強の武器が、「投資対効果(ROI)の共同計算」なのです。
ここからは、その具体的な3つのステップを解説します。

横並びのコンペを制する「3つの逆転戦略」
戦略1:決定打は「費用対効果」の明確化にあると心得る
- 結論:機能や価格ではなく、「これを導入したら、具体的にいくら儲かるか(得するか)」で勝負を決める。
- 理由:お客様(特に決裁者)が最後に知りたいのは、「機能」ではなく「投資に対するリターン」だからです。
- 一歩目:自社の提案が、お客様の「コスト削減」や「売上向上」にどう直結するか、数字で語れる準備をする。
多くの営業は、機能の優位性ばかりをアピールします。しかし、お客様の本音は「で、結局うちは元が取れるの?」という点にあります。 調査によると、お客様が最終判断で重視するのは、以下の順です。
- 業務効率化と生産性の向上
- コスト削減
- 売上向上・収益拡大
つまり、「便利になりますよ」という定性的な言葉ではなく、「年間で〇〇時間の残業が減り、コストに換算すると〇〇万円の削減になります」という、具体的な「数字の根拠」を示すことが、最強の差別化になるのです。
戦略2:あえて「宿題」を残し、お客様とキャッチボールする
- 結論:完璧なシミュレーションを最初から出さず、お客様と一緒に数字を詰める余地を残す。
- 理由:一方的に提示された数字は「営業の都合のいい試算(捕らぬ狸の皮算用)」だと思われ、信用されにくいからです。
- 一歩目:概算の数字を出した上で、「御社の実情に合わせて精緻な数字を出したいので、このデータをいただけませんか?」と依頼する。
ここが最大のポイントです。 最初から完璧な投資対効果の資料を出すのではなく、あえて「たたき台」を出し、お客様からフィードバックをもらうプロセス(キャッチボール)を作ります。
「一般的な平均値だとこうですが、御社の場合はどうでしょう?」と問いかけることで、お客様は自分たちのデータを調べ、提供してくれます。
この「お客様自身が計算に参加する」という過程を経ることで、その数字は「営業が勝手に作った数字」から「自分たちが納得して出した数字」へと変わります。 これが、社内稟議を通す際の強力な武器になるのです。

戦略3:レスポンスの機会を「意図的」に作り出す
- 結論:投資対効果を精緻にするプロセスを利用して、接触回数を自然に増やす。
- 理由:用もないのに「どうですか?」と聞くのは迷惑ですが、数字を詰めるための連絡なら、お客様も歓迎するからです。
- 一歩目:提案の最後に「より正確な効果を算出するために、来週までにこの項目を確認し合えませんか?」と持ちかける。
コンペの終盤、ただ指をくわえて待っていてはいけません。
「いただいたデータをもとに、さらに詳細なシミュレーションを作りました」
「この部分のコストについては、御社のこの条件なら、もっと削減できそうです」
このように、投資対効果(ROI)を明確にするという「正当な理由」があれば、堂々と何度でも連絡(レスポンス)ができます。
そして、このやり取りの速さと正確さが、お客様に「この営業担当なら、契約後もしっかり対応してくれそうだ」という安心感を与え、最終的な「信頼」という名の契約へとつながるのです。
まずは「過去の敗因」をチェックすることから
いかがでしたでしょうか。 値下げで勝負するのではなく、お客様の「納得感」を作ることで勝負する。これが、これからの時代に求められる営業の姿です。
まずは、今日からできる小さな一歩を踏み出してみましょう。
直近で「失注してしまった案件」の資料を見返してみてください。
そこに書かれている「導入効果」は、「業務が効率化されます」といった、ふんわりした言葉になっていませんか?
それとも、「月間20時間の削減=年間で60万円のコストカット」といった、具体的な数字になっていますか?
もし、数字が弱かったとしたら、それが次の受注への最大のヒントです。

「勝てる営業組織」を作りたい経営者様へ
「理屈はわかったけれど、うちの営業マンにそれができるだろうか…」 「具体的なシミュレーションの作り方がわからない…」 「そもそも、部下がお客様と深い対話ができていない…」
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今回のコラムでお伝えした「投資対効果の共同計算」の具体的な進め方や、貴社の商材に合わせたトークスクリプトの作成など、明日から使える実践的なノウハウをお伝えします。
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