会社の品格は社員がつくる “知らなかった”では済まされない「ビジネスマナー」の本質

「うちの会社の社員、お客様の前で恥ずかしい振る舞いをしていないだろうか…?」

「営業には売上を上げるスキルを教えているが、もっと根本的な何かが欠けている気がする…」

「たった一度のマナー違反が、時間をかけて築き上げた信頼を崩し、大切な契約を失うきっかけになったら…」

中小企業の経営者や営業マネジャーであるあなたは、日々、売上という数字と向き合いながらも、ふと、このような得体の知れない不安に襲われたことはありませんか?

この記事は、そんな社員教育と会社の未来に真剣に向き合う、あなたのために書きました。

この記事を読めば、多くの人が「古い」「堅苦しい」と勘違いしているビジネスマナーの本質が、いかに会社の売上に直結し、強固な信頼関係を築くための最強の武器であるかが分かります。そして、明日からあなたの会社で実践できる、具体的なステップを理解することができます。

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目次

あなたの会社は大丈夫? 商談を台無しにする「見えない失点」

ある営業担当者が、長年アプローチしてきた企業の役員との最終商談に臨んでいました。提案内容も完璧で、ほぼ契約は手中に収めたも同然。あとは、会食の場で最終的な合意形成を図るだけです。

高級料亭の個室。和やかな雰囲気で話は進みます。しかし、その営業担当者は、お客様である役員が手酌でグラスにお酒を注ごうとしているのに、気づきながらも「あ、どうぞどうぞ」と自分の会話に夢中です。さらに、食事のペースも相手に合わせることなく、あっという間に平らげてしまい、スマートフォンをチラチラと確認し始めました…。

役員の表情が、わずかに曇ったのを彼は見逃しました。

後日、その役員から届いたのは、受注の連絡ではなく、丁寧な「お断り」のメールでした。「総合的に判断し、今回は見送らせていただきます」。理由は、最後まで分かりませんでした。

これは、どこにでもある話です。営業担当者本人に悪気はありません。ただ、「知らなかった」だけなのです。しかし、その「知らなかった」という一つの振る舞いが、会社の品格を疑わせ、数千万円、数億円になるかもしれなかったビジネスチャンスを、静かに消し去ってしまうのです。

経営者であるあなたは、このような「見えない失点」が、今この瞬間も、あなたの会社のどこかで起こっている可能性に、気づいていますか?

なぜマナーが売上につながるのか?多くの人が犯す3つの勘違い

「マナーなんて、堅苦しいだけだ」「そんなことより、商品力やトークスキルの方が大事だ」…そう考える人もいるかもしれません。しかし、それは大きな勘違いです。ここでは、多くの企業が陥りがちな「マナー」に関する間違いを3つご紹介します。

勘違い①:「マナー = ルール」という思い込み

まず、最も根本的な勘違いが、マナーを「単なる規則(ルール)」だと思っていることです。

文字起こしの内容にもあるように、マナーとルールは明確に違います

  • ルール:就業規則や法律のように、守らないと罰則があるもの。
    • 例:「交通ルール」を破れば、罰金や免許停止になります。
  • マナー:相手への敬意や思いやりを示すための振る舞い。守らなくても直接的な罰則はない。
    • 例:「交通マナー」として道を譲っても、罰則はありません。

しかし、ビジネスの世界では、マナー違反はルール違反よりも恐ろしい結果を招くことがあります。なぜなら、マナー違反は「罰則」ではなく、相手の心の中に「不信感」「不快感」という消えないシミを残し、静かに信頼を失うからです。

信頼なくして、高額な契約が生まれることは決してありません。

勘違い②:「マナー教育 = 新入社員研修」という思い込み

「マナーは新入社員の時に教えたから大丈夫」と思っていませんか? これも危険な勘違いです。

時代とともに、働き方は多様化しました。リモートワークが増え、ビジネスチャットでのやり取りが主流になり、対面でのコミュニケーション機会が減ったことで、知らず知らずのうちにマナーが自己流になっている中堅・ベテラン社員は少なくありません。

例えば、お客様へのメールの返信が24時間以上かかる、オンライン会議で相手が話しているのにカメラをオフにして内職している、といった行為は、本人に悪気がなくても相手には「軽んじられている」という印象を与えます。

マナーは、一度学べば終わりではありません。会社の品格を守るために、全社員が常にアップデートし続けるべき、重要な経営資産なのです。

勘違い③:「マナーより個性」という思い込み

「服装の自由」「個性の尊重」が叫ばれる時代です。もちろん、それは素晴らしいことです。しかし、ビジネスにおける「身だしなみ」は、個性を発揮する場ではありません。

その本質は、「相手にいかに不快感を与えないか」「いかにノイズを減らすか」という点に尽きます。

ヨレヨレのシャツ、手入れされていない無精髭、奇抜な髪型…。それらが、あなたの会社の素晴らしい商品やサービスよりも先に、お客様の目に飛び込んできたらどうでしょうか?

お客様は、あなたの話に集中する前に、「この会社、大丈夫かな…?」という不要なノイズを感じてしまいます。

個性は、仕事の成果で示すべきです。身だしなみは、お客様が安心して本題に集中できるようにするための、最高の「配慮」なのです。

明日から会社が変わる!売上と信頼を築く「品格」の高め方

では、具体的に何から始めればよいのでしょうか。ここでは、会社の品格を上げ、長期的な売上向上につながる、本質的なビジネスマナーの要点を4つに絞ってご紹介します。

要点1:会社の「空気」は挨拶がつくる

全てのビジネスの基本であり、最も重要なマナーは「挨拶」です。明るく、ハキハキとした挨拶は、一瞬で職場の空気を変え、相手にポジティブな第一印象を与えます。

逆に、挨拶ができない、声が小さい組織は、活気がなく、お客様からも「この会社、大丈夫か?」と不安に思われます。挨拶は、コストゼロでできる最高の投資です。

まず、経営者やマネジャーであるあなた自身が、明日から誰よりも先に、相手の目を見て笑顔で「おはようございます!」と実践してください。あなたの行動が、会社の文化を変える第一歩になります。

要点2:会社の「品格」は言葉遣いが示す

正しい敬語(です・ます調、尊敬語、謙譲語)は、相手への敬意を示す最も直接的な方法です。

親しみを込めたつもりの「タメ口」や、若者言葉の「〜っす」という語尾は、お客様に不快感や不安感を与えかねません。「承知しました」「かしこまりました」といった基本的な言葉遣いがスムーズに出てくるだけで、お客様は安心して仕事を任せられます。

言葉遣いの乱れは、会社の品格の乱れに直結します。社内の電話応対マニュアルやメールのテンプレートを見直し、「申し訳ございません」「恐れ入りますが」といったクッション言葉が正しく使えているかチェックしてみましょう。

要点3:「見えない場所」での作法が決定的な差を生む

メールや電話、チャットなど、顔が見えないコミュニケーションこそ、マナーの真価が問われます。対面であれば表情や声のトーンで補える情報が、文字だけのやり取りでは伝わりません。

だからこそ、「具体的で分かりやすい件名」「24時間以内の返信」「誤字脱字のない文章」といった基本が、会社の誠実さやスピード感として相手に伝わります。返信の遅れは、ビジネスチャンスの喪失そのものです。

お客様へのメールを送る前に、「この件名で、内容は一瞬で伝わるか?」「この文章で、相手を不快にさせないか?」と、一度立ち止まって読み返す習慣をチームで共有しましょう。

要点4:空間を制する者が商談を制す


訪問時や会議室での「席次」は、相手への敬意を無言で伝える高度なコミュニケーションです。「入り口から最も遠い席が上座(お客様の席)」という基本を知っているだけで、相手は「この営業は、常識をわきまえている」と安心します。

逆に、お客様を平気で下座に座らせてしまうような行為は、一瞬で「常識のない会社」という烙印を押され、その後の商談に大きなマイナス影響を与えます。エレベーターの乗り方やタクシーの席次も同様です。

次にお客様を会議室へ案内する際、「奥の席へどうぞ」と自信を持って案内してみましょう。その小さな振る舞いが、お客様の心に大きな信頼を刻みます。

まずは「お客様からのメール」をチェックする勇気を

ここまで読んでいただき、ビジネスマナーが単なる形式ではなく、売上と契約に直結する重要な経営戦略であることをご理解いただけたでしょうか。

いきなり全てを変えるのは難しいかもしれません。でしたら、まずは、たった一つの、しかし最も効果的なことから始めてみませんか。

それは、「あなたの会社の社員が、直近でお客様に送ったメールを1通、抜き打ちでチェックしてみる」ことです。

そのメールの件名は分かりやすいですか? 言葉遣いは丁寧ですか? 返信に時間はかかりすぎていませんか?

その一通のメールに、今のあなたの会社の「品格」が、ありのままに表れているはずです。もし、そこに少しでも不安を感じたのなら、今がまさに改革の時です。

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本物の営業力で、どんな相手からも選ばれる会社へ

社員一人ひとりのマナーレベルは、一朝一夕で向上するものではありません。特に、長年の癖や組織に染み付いた文化を変えるには、体系的な研修と、なぜそれが必要なのかという本質的な理解の浸透が不可欠です。

もし、

  • どんなお客様からも信頼される、品格のある強い営業チームを育てたい…
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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トレテク代表 久保埜 実(くぼの みのる)
セールスパーソン戦力化コンサルタント
【著者プロフィール】

医療系企業の営業職として従事しながら、“セールスパーソン戦力化コンサルタント”として、東京都八王子市と日野市を中心に事業を展開。
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