『時間単価』経営術で経営効率化を加速させ、『時間がない』を削減

「なぜ、ウチの営業チームはこんなに時間に追われているんだ…」
「毎日遅くまで頑張っているのに、思うように売上が上がらない…」
「もっと時間さえあれば、彼らはもっと成果を出せるはずなのに…」
中小企業の経営者や営業マネジャーの皆様、こんな悩みを抱えていませんか? もしかすると、その原因は営業担当者の能力ではなく、会社全体に染み付いた「時間に対する誤った考え方」にあるかもしれません。
この記事は、日々の業務に追われ、「時間がない」と感じているすべてのリーダーのために書きました。
この記事を読めば、なぜあなたの会社から時間が奪われているのか、その根本的な原因がわかります。そして、「時間をお金で買う」という発想がいかにして営業チームの生産性を劇的に高め、最終的に受注と契約の数を増やすか、その具体的な方法がわかります。
「タダ働き」させられる営業担当者
とある中小企業の商談風景を覗いてみましょう。
営業担当のAさんは、お客様との大切なオンライン商談を控えています。しかし、彼が使っているのは、会社から支給された5年前の古いノートパソコン。
「まずい、起動が遅い…」
商談開始まであと3分。焦るAさんの気持ちとは裏腹に、パソコンはうんともすんとも言いません。やっとの思いで起動しても、今度はWeb会議ツールがフリーズ。ようやく繋がった時には、約束の時間を5分も過ぎていました。
「申し訳ございません!PCの調子が悪く…」
Aさんは平謝り。商談前から、お客様の心証は最悪です。その後も、顧客管理システム(CRM)を開くのに30秒、提案資料のファイルを探すのに1分…と、小さな「待ち時間」が積み重なっていきます。
経営者であるあなたは、この光景を見て「たかが数分のロスじゃないか」と思いますか?もし、このAさんのような「小さな時間の無駄」が、1日に合計15分あったとしたら?
1ヶ月(20日勤務)で、15分 × 20日 = 300分。実に、毎月5時間もの時間を、ただ「待つ」ためだけに使っているのです。もし、あなたの会社の営業担当者が5人いたら?会社全体で、毎月25時間(まる1日以上!)をドブに捨てているのと同じです。
この25時間で、一体いくらの売上を生み出せたでしょうか? 何件の新しいアポイントが取れ、何件の契約書が交わせたでしょうか?「今は機材に投資する余裕がない」という経営者の判断が、実は毎日、会社の未来の売上を静かに削り取っているのです。
「時間単価」で考える、経営者が今すぐ捨てるべき3つの“勘違い”
なぜ、このような「時間の浪費」が起こってしまうのでしょうか。それは、多くの経営者やマネジャーが、無意識のうちに「時間」の価値を低く見積もってしまっているからです。
ここでは、売上を遠ざける「貧乏マインド」とも言える、3つの致命的な勘違いをご紹介します。
勘違い①:「社員はとりあえず働いてもらえばいい」という思い込み
- 結論: 社員に支払う給料は「コスト」ではなく「未来の売上を作るための投資」です。
- 理由: 彼らの貴重な時間を、雑務ではなく「売上に直結する活動」に集中させることが、経営者の最大の仕事だからです。
- 一歩目: まず、あなたの会社の営業担当者が「売上に直結しない作業」に1日何分使っているか、書き出してみましょう。
「社員は給料を払っているんだから、時間内は目一杯働いてもらって当然だ」
こう考えるのは非常に危険です。特に営業職は、「お客様と接している時間」や「提案を考えている時間」こそが価値を生む源泉です。
それなのに、
- 古いシステムへの面倒な手入力
- 経費精算のための、煩雑な書類作成
- ゼロから作る、非効率な資料作成
こういった「売上を1円も生まない作業」に彼らの時間を使わせていないでしょうか?
これは、高性能な洗濯乾燥機があるのに、あえて「洗濯板とタライで洗濯しろ」と命じているようなものです。時代遅れの道具やルールで社員の時間を奪うことは、会社が自ら受注のチャンスを捨てているのと同じなのです。
勘違い②:「道具(ツール)への投資」を“浪費”だと考える思い込み
- 結論: 古いPCや無料ツールは、目に見えない「時間の負債」を毎日生み出します。
- 理由: 動作が遅い、機能が足りない、集中が途切れる…これら全てが営業担当者の生産性とやる気を奪います。
- 一歩目: チームのメンバーに「仕事中、イライラするツールやシステム」を匿名で挙げてもらいましょう。
冒頭のAさんの例のように、古いPCは時間を奪います。月額数百円のクラウドストレージをケチって、毎回メールで大容量ファイルを送受信していませんか?
月額1,000円程度のパスワード管理ツールを導入せず、毎日「あのサイトのパスワードなんだっけ?」と探させていませんか?
YouTubeプレミアム(広告なし動画)に月1,200円払うのをためらう人がいます。しかし、もし広告視聴で1日5分、月に100分(約1.6時間)無駄にしているとしたら? あなたの時給が2,000円なら、それだけで3,200円分の時間を失っています。
1,200円をケチったことで、3,200円を失う。これは「節約」ではなく、明らかな「損失」です。
営業の現場では、これがさらに深刻です。集中力が途切れる。お客様を待たせる。イライラが募る。
その結果、提案の質が下がり、契約が遠のく。道具への投資をケチることは、営業担当者の足を引っ張り、彼らのパフォーマンスに自らブレーキをかけているのです。
勘違い③:「(経営者やマネジャーが)自分でやればタダ」という思い込み
- 結論: 経営者やマネジャーの仕事は、自分で手を動かすことではありません。
- 理由: あなたの「時間単価」は、会社で最も高額なはずです。あなたが雑務をすれば、日本一高い時給で雑務をしているのと同じです。
- 一歩目: あなたが今日やった仕事の中で「自分以外でもできる仕事」を1つだけ、明日誰かに任せてみましょう。
「この資料作成、人に任せるより自分でやった方が早い」「新しいツールを導入するより、俺が手作業でデータをまとめるよ」
これは一見、責任感があるように見えて、実は会社から最も時間を奪っている行為です。
経営者であるあなたの「時間単価」が、仮に時給1万円だとしましょう。あなたが2時間かけてレポートを作成したら、会社は「2万円を払ってレポートを作成した」ことになります。
その2時間で、あなたは
- 新しい契約に繋がる、重要な顧客と会食できたかもしれません。
- 営業チームの戦略を練り直し、来月の売上を100万円上乗せできたかもしれません。
- 部下の相談に乗り、離職を防げたかもしれません。
あなたの仕事は、あなたにしかできない「未来の売上を作る仕事」のはずです。
「自分がやればタダ」という考えこそが、会社の成長を止める最大のボトルネックなのです。
今日からできる「最初の一歩」
ここまで読んで、自社の「時間の使い方」に課題を感じた方も多いかもしれません。
しかし、いきなりすべてを変えるのは難しいでしょう。
ですから、まずはたった一つ、非常に簡単なことから始めてみませんか?
今日、あなたの会社の営業担当者全員に、「この1週間で、最も時間を無駄にしたと感じる作業」を1つだけ挙げてもらいましょう。
- 「あのシステムへの二重入力」
- 「〇〇さん(上司)に承認をもらうまでの待ち時間」
- 「起動が遅すぎるパソコン」
おそらく、驚くほど多くの「改善のヒント」が集まるはずです。
その中で、最も多くの声が上がったもの、あるいは最も簡単に解決できそうなものから、一つでいいので潰してみてください。
その小さな一歩が、「時間単価」という新しいモノサシを会社に導入し、営業チームを加速させる、大きな変革の始まりとなります。
仕組みで「時間」を生み出し、売上を最大化しませんか?
あなたの会社の営業担当者は、本当に「売上に直結する仕事」に時間を使えているでしょうか?
- 古いツールや非効率なルールに、貴重な時間を奪われていませんか?
- 「時間がない」を理由に、未来の受注に繋がる活動が後回しになっていませんか?
- 経営者であるあなた自身が、雑務に追われていませんか?
もし、一つでも当てはまるなら、それは「仕組み」で解決できる問題です。
私たちトレテクは、単なる精神論の営業研修ではありません。人間心理に基づいたコミュニケーション技術と、徹底した「時間単価」の考え方に基づき、あなたの会社の営業プロセス全体を再構築します。
「忙しい」を「成果が出る」に変え、チーム全員が売上アップに集中できる環境を整えたい。そう本気でお考えの経営者・マネジャーの方とお会いできることを楽しみにしています。
まずは60分間の無料オンライン相談で、貴社が今抱えている「時間の課題」を、ぜひ私に聞かせてください。強引な勧誘や売り込みは一切行いませんので、ご安心ください。
日々の活動や、コンサルティングの現場から得た「すぐに使える営業のヒント」は、Instagramでも発信しています。こちらも、ぜひフォローして参考にしてください。
あなたの会社が「時間単価」の意識を持ち、効率的に営業活動を進めた末に、多くの受注を獲得することを楽しみにしています。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
