スマホ1つで強い営業部隊を育てる「ハイブリッドOJT」 メンバー指導の時短術

「部下の指導に時間がかかりすぎて、自分の仕事が全く手につかない…」

「目標は年々上がるのに、メンバーは定時で帰ってしまう…」

「丁寧にフィードバックを書いても、いまいち響いている気がしない…」

部下の育成とチームの目標達成という、二つの重責を背負う経営者や営業マネージャーのあなた。その時間は、無限ではありません。むしろ、有限で、極めて貴重な経営資源です。

それなのに、部下の提案書を深夜までチェックしたり、チャットでの細かい指示に忙殺されたりして、本来やるべき戦略的な仕事が後回しになってはいないでしょうか?

この記事は、そんな出口の見えない指導の迷路に迷い込み、疲弊しているあなたのために書きました。

この記事を読めば、多くのマネージャーが囚われている「丁寧な指導こそが善である」という思い込みから解放されます。

そして、あなたのスマホに最初から入っている基本機能だけを使い、指導の効率を劇的に高めながら、部下が自ら考え、動き出し、チームの売上を底上げする、具体的な方法が分かります。

著者プロフィール

貴社の営業力を飛躍させる「実践型」コンサルタント

ベンチャー・大企業合わせて約20年以上営業現場経験を武器に、貴社に再現性のある「売れる仕組み」を構築します。

現在も営業職として現場の泥臭さを経験しているからこその営業視点を強みとして、座学研修のほか、今日からすぐに使える実践的なノウハウで、特に商談・プレゼン力の向上に貢献します。

「売上を伸ばしたいが、何から手をつければ…」とお悩みの経営者・営業部長様へ、実践型コンサルティングで、貴社の営業チームを強化し、確かな成果へと導きます。

目次

非効率な指導の末 ~ チャンスが目の前を通り過ぎていく瞬間

今回のコラムの超要約資料を先に確認する

夜10時。ようやく静かになったオフィスで、あなた一人、パソコンの画面とにらめっこしています。部下から送られてきた、明日の重要な商談で使う提案書。しかし、その中身は、お世辞にも「これなら契約できる」と言えるレベルではありません。

(うーん、このグラフの意図が伝わらないな…) (お客様の課題に対する、うちのサービスの優位性が弱すぎる…) (そもそも、この構成じゃ、話が頭に入ってこないだろう…)

あなたは、なんとか分かりやすく伝えようと、チャットツールを開き、言葉を打ち込み始めます。「ここの表現ですが、もっと顧客視点に立って…」と書きかけては消し、「このデータでは説得力に欠けるため、〇〇の資料を追加して…」と書いては、もっと良い表現はないかと頭を悩ませる。

気づけば、時計の針は11時を回っている。たった一つのフィードバックに1時間。自分の仕事は、何一つ進んでいません。

「もういい、明日、朝イチで直接言おう…」

そう呟いてパソコンを閉じるものの、翌朝は緊急のトラブル対応に追われ、部下と話せたのは商談の直前。「昨日、資料見たけど、あのままで大丈夫?」と声をかけるのが精一杯。結果、その商談は「持ち帰り検討」という名の、事実上の失注に終わる…。

この、マネージャーのフィードバックがボトルネックとなり、商談のスピードと質が落ち、みすみす受注のチャンスを逃していく光景。これこそ、多くの会社で繰り返されている、最も避けなければならない「機会損失」ではないでしょうか。

時間は有限です。あなたのその1時間は、会社の未来を左右する、もっと重要な意思決定に使われるべきだったのかもしれません。

真面目な人ほど陥る「3つの呪い」で、指導は空振りする

なぜ、多くの経営者やマネジャーは、このような非効率な指導から抜け出せないのでしょうか。それは、良かれと思ってやっている行動が、実は「綺麗に指導しなくてはならない」という“呪い”に縛られているからです。

呪い①:「完璧なテキストで伝えなければ」という思い込み

「部下に誤解されないよう、細部まで丁寧に、論理的な文章で伝えなければ…」 これは、非常に真面目で、誠実なマネージャーほど陥りがちな罠です。

しかし、この「完璧なテキスト」を追求するあまり、フィードバックがどんどん遅れてしまう。その結果、部下は手持ち無沙汰になり、商談のタイミングを逸し、チーム全体のスピードが著しく低下します。

考えてみてください。あなたが1時間かけて書いた長文のフィードバックと、課題を見つけて30秒で送った生々しい声のフィードバック。部下の心に響き、行動を促すのは、一体どちらでしょうか。

スピードが命である営業の世界において、遅れた完璧さよりも、多少荒削りでも即時性のあるアドバイスの方が、はるかに価値が高い場面は無数にあります。

呪い②:「いきなりパワポ」を許してしまう文化

多くの部下は、提案内容を考える際、まずPowerPointを開きます。そして、それっぽいスライドを「作業」として作り始めます。

しかし、これは大きな間違いです。ツールをいじることは、「考える」ことの代わりにはなりません。

「考える」とは、お客様の課題は何か、どうすれば解決できるか、そのためにどんなシナリオで伝えるべきか、という思考のプロセスそのものです。この最も重要な部分をすっ飛ばし、体裁を整える作業から入ってしまう。

だから、中身のない、響かない提案書が出来上がるのです。この「いきなりパワポ病」を放置している限り、あなたのフィードバック時間は永遠に減りません。

呪い③:「指導は“整った場”で」という固定観念

「OJTとは、会議室で時間を取って、しっかりと行うものだ」 もちろん、そのような腰を据えた指導が必要な場面もあります。

しかし、すべての指導がそうである必要は全くありません。むしろ、日々の業務の中で生まれる「あ、これ伝えておきたい」「この視点が抜けてるな」といった小さな気づきこそ、部下を成長させる貴重な栄養素です。

それらを「今度、面談の時にまとめて言おう」とストックしているうちに、鮮度は失われ、伝える熱量も半減してしまいます。指導の機会は、会議室の中だけにあるのではありません。あなたの通勤途中、移動の合間、ありとあらゆる場所に転がっているのです。

スマホ1つで明日からできる! 魔法の「ハイブリッドOJT」4選

では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。答えは、大げさなツールの導入ではありません。あなたが毎日使っているスマートフォンの「アナログな機能」と「デジタルな手段」を掛け合わせる、『ハイブリッドOJT』を実践することです。

1.思考の解像度を上げる「手書きメモの写メ」

テキストで細かく指示を出すのは、時間がかかります。表現の幅にも限界があります。

それならば、あなたが顧客の課題や提案の骨子を、ノートやiPadに手書きでササっと書き出し、「こんな感じで考えてみたら?」とパシャリと撮って送る方が、100倍早く、そして的確に伝わります。

逆に、部下にも手書きで考えさせる習慣をつけさせるのです。「いきなりパワポ禁止令」です。手書きのラフな図やキーワードを見れば、その部下がどこまで考えられているか、思考のクセはどこにあるのかが一目瞭然です。考える習慣がつけば、あなたのフィードバック時間は自然と減っていきます。

2.熱量とニュアンスを伝える「30秒の音声フィードバック」

「この提案、いかがでしょうか?」という部下の問いに、テキストで返信しようとして、言葉を選んでいるうちに5分、10分と過ぎてしまう。そんな時こそ、音声の出番です。

「OK!すごく良いね。ただ一点、お客様が一番気にされるであろう価格の部分の伝え方なんだけど…」と、思ったことをそのまま30秒で録音して送る。

これだけで、指導がズルズルと週をまたぐような事態を防げます。長くても5分程度なら、部下もきちんと聞いてくれます。スピード重視の局面では、音声は最強の武器になるのです。

3.百聞は一見にしかず「お手本動画」

「お客様にこう伝えてみて」と口で言うだけでは、部下はその通りにはできません。

Zoomなどで画面共有しながら資料を映し、「このスライドは、こういう表情と間(ま)で話すと響くんだよ」とお手本を録画して送る。あるいは、商談の場面を想定し、スマホで自撮りして送ってしまう。

一見、手間がかかるように思えますが、何度も同じことを口頭で説明する手間を考えれば、結果的に圧倒的な時間短縮に繋がります。あなたの「職人技」は、動画という形でチームの資産になるのです。

4.仕事の“流儀”を見せる「スクリーンショット」

「普段からお客様の情報を収集しておけ」という指示は、あまりに抽象的で不親切です。

あなたがどんなキーワードで検索し、どんなサイトをブックマークし、どのようにフォルダ分けして情報をストックしているのか。そのPC画面のスクリーンショットは、部下にとって最高の教科書となります。

仕事のプロセスそのものを見せることで、部下は具体的な行動レベルで何をすべきかを理解できるのです。

まずは「汚い手書き」を共有する勇気から

ここまで読んで、「なるほど、便利そうだ。でも、自分の手書きは汚くて人に見せられないし…」と思われたかもしれません。 全く問題ありません。むしろ、そんなあなたにこそ、試していただきたいのです。

あなたの目的は、綺麗な字を書くことではありません。思考を伝え、部下の行動を促し、チームの売上を上げることです。あなたの乱雑なメモでも、そこに思考の核があれば、部下にとっては宝の地図になります。もし情報が足りなければ、音声やテキストで補足すればいいだけです。

大切なのは、「完璧でなければならない」という呪いを、まずあなた自身が解き放つこと。そして、部下にもそれを許容することです。

次に部下から相談が来たら、完璧なテキストを長々と書くのをやめてみませんか? 代わりに、手元の紙に思考を走り書きし、それをスマホで撮って送ってみる。

その、たった一つの小さな行動の変化が、あなたの時間を取り戻し、チームを劇的に成長させる、大きな一歩になるはずです。

今回のコラムの超要約資料を最後に確認する

あなたの時間は、会社の未来そのものです

あなたの会社の営業担当者は、あなたの指示を待つだけの「作業者」になっていませんか? それとも、自ら考え、行動し、新たな受注を次々と生み出す「思考するビジネスパーソン」に育っているでしょうか。

あなたの貴重な時間を、マイクロマネジメントと非効率なフィードバックで浪費し続けるのか。 それとも、今回ご紹介した「ハイブリッドOJT」のような仕組みで指導を効率化し、経営者やマネジャーにしかできない、未来の売上を作るための仕事に集中するのか。

選択は、あなた次第です。

もし、

  • どんなタイプの部下にも対応できる、再現性の高い指導の仕組みを構築したい…
  • マネージャーの精神的なプレッシャーやストレスを、根本から解決したい…
  • 営業担当者一人ひとりのポテンシャルを最大化し、強い組織を作りたい…

と、本気でお考えの経営者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

私たちは、単なる精神論や付け焼き刃のテクニックではなく、人間心理と行動科学に基づいた、本質的な営業組織の変革をサポートします。そして、それが最終的に、貴社の安定的な契約と成長に繋がることをお約束します。

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あなたの、そして貴社の営業が、お客様から心から信頼され、選ばれ続ける存在になるためのお手伝いができることを、楽しみにしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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トレテク代表 久保埜 実(くぼの みのる)
セールスパーソン戦力化コンサルタント
【著者プロフィール】

医療系企業の営業職として従事しながら、“セールスパーソン戦力化コンサルタント”として、東京都八王子市と日野市を中心に事業を展開。
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