指示待ち部下が勝手に育つ 営業をRPGに変える「商談後30分の習慣」

「なぜ、うちの営業は言われたことしかできないのか?」
そんな経営者の悩みを解決し、部下が自ら“経験値”を稼いでレベルアップする「育成の仕組み」を手に入れませんか?
「また同じミスか…」成長しない組織のリアル
「今日の商談、どうだった?」
「はい、あのお客様はまだ検討中とのことでした」
「で、次はどうするつもりなんだ?」
「えっと……また来週、電話してみます」
「……(そうじゃなくて、もっと工夫はないのか!?)」
経営者やマネジャーの皆さん。こんな不毛なやり取りを、毎日繰り返していませんか?
日報を見ても、「訪問しました」「不在でした」「検討しますと言われました」のオンパレード。そこには、何の工夫も、何の学びも感じられない。まるで、思考停止したロボットが営業しているかのようです。
これでは、いつまで経っても売上は伸びませんし、大きな契約なんて夢のまた夢です。
「もっと考えて動け!」と叱咤激励しても、部下はうつむくだけ。現場の空気は重くなり、数字も停滞する……。そんな「負のループ」に陥っている組織が、実は驚くほど多いのです。
でも、安心してください。これは部下の能力が低いからでも、あなたの教え方が悪いからでもありません。ただ、「成長するための『型』」を知らないだけなのです。
今日は、そんな停滞したチームを一気に活性化させる、ある「ゲーム」のような手法をお伝えします。
仕事を「ドラクエ」に変える魔法
部下を勝手に成長させるための秘訣。
それは、日々の営業活動を「RPG(ロールプレイングゲーム)のレベル上げ」に変えてしまうことです。私はこれを「気づき学びゲーム」と個人的に名付けています。
多くの人が感じているように、人は「やらされる仕事」では成長しません。「没頭するゲーム」になった瞬間、爆発的に学習し始めます。
なぜなら、人は成果が出る前に「成果が出そうな手応え」が必要だからです。受注という「結果」が出るまでには時間がかかります。その間のモチベーションを保つには、自分自身のレベルアップ(成長)を楽しむ仕組みが不可欠です。
まず初めに何をすべきか、それは毎日の小さな「実験」を決めることです。いつもと違う行動を一つだけ試す。ここから全てが始まります。
そもそも「経験学習サイクル」とは?
ここで少しだけ、理論的なお話をします。
この「気づき学びゲーム」のベースになっているのは、デイビッド・コルブという学者が提唱した「経験学習サイクル」という理論です。
難しく聞こえるかもしれませんが、中身はとてもシンプル。
以下の4つのステップをぐるぐると回すことで、人は勝手に賢くなっていくという法則です。
- 具体的経験(何かをやってみる)
- 内省的観察(振り返る)
- 抽象的概念化(法則を見つける/キーワード化)
- 能動的実験(新しく試す)
これを、誰でも知っているゲーム、例えば「ドラゴンクエスト」のようなRPGに置き換えてみましょう。
いきなり遠くの街へ行ったり、強敵(大口顧客)を倒そうとしたりする必要はありません。最初のお城の周りで、スライムなどのモンスターと戦いながら、コツコツと「経験値」を貯めてレベルを上げる。
地味ですが、これを繰り返すことで、いつの間にか勇者は強くなっていきますよね?営業も全く同じです。
派手な売上アップや、画期的な新規事業の提案といった「大きな結果」ばかりを追い求めると、うまくいかない期間が辛くなります。そうではなく、「今の自分は、レベル上げの最中なんだ」という意識を持ち、自分の内側に経験値を貯めること自体を楽しむ。
このマインドセットこそが、最強の営業マンを育てる土壌になるのです。
具体的な実践ステップ「30分の魔法」
では、具体的にどうすればこの「気づき学びゲーム」ができるのか?明日から使えるのルールを解説します。
ステップ1:日常に「変化」を加える(実験)
毎日同じセールストークを繰り返していませんか?それでは脳が「ルーチンワーク」と認識し、思考停止してしまいます。「何もない日常」からは、学びは生まれません。
意識的に、「いつもと違う行動」を一つだけ混ぜてみてください。
ステップ2:30分間、沈黙して考える(内省)
ここが最重要ポイントです。
商談が終わった後、すぐに次のアポに向かったり、スマホを見たりしないでください。「最低30分」、静かに考える時間を確保します。
- 「今日試したあの行動、お客様の反応はどうだった?」
- 「なぜ、あの時お客様は身を乗り出したんだろう?」
- 「逆に、なぜあの言葉は響かなかったんだろう?」
ノートを広げ、30分間ひたすら書き出してみてください。最初は辛いかもしれませんが、A4用紙1枚分くらい埋まるはずです。
ステップ3:キーワード化する(概念化)
書き出したノートを眺めて、一言で言うとどういうことか、「タグ付け」をします。
人間の脳は、キーワードに関連付けると記憶に定着しやすい性質があります。この「必殺技の名前」を決めるような作業が、ゲーム感覚を加速させます。
ステップ4:次の技を試す(再実験)
見つけたキーワードを元に、「じゃあ次はこうしてみよう」と新しいトライを決めます。
【実例】「3つの強み」vs「物語の力」
もっとイメージしやすいように、私が実際に現場で見た、ある営業マンの「レベル上げ」の様子を再現してみましょう。
Before:いつもの営業
彼はいつも、会社で用意された資料通りに説明していました。
「弊社の強みは、この3点です!」
論理的で無駄のない説明です。しかし、お客様の反応は……
「なるほどねぇ(棒読み)」「ふーん、わかりました」と、薄いものでした。
Try:ちょっと変えてみる
彼は「学び加速ゲーム」を始めました。
「今日は『3つの強み』という言い方をやめて、ストーリーで話してみよう」
そう決めて、商談に臨みました。
「実は以前、あるお客様からこんなコメントを頂いたことがありまして……」
と、具体的なエピソードを交えて語りかけてみたのです。
Reflection & Concept:振り返りと発見
商談後、彼はカフェで30分間、振り返りました。
「いつものロジカルな説明より、今日のエピソードトークの方が、お客様が頷く回数が多かったな」
「特に『失敗談』を話した時、相手の目の色が変わったぞ」
そこで彼は、ノートにこう書き込み、キーワード化しました。
【結論より、ストーリーが大事】
Action:次の実験へ
「よし、次は会社説明のパートだけでなく、クロージングの場面でも『他社の成功ストーリー』を少し話してみよう」
「あえてプレゼンの途中で脱線して、人間味を出してみようか」
こうして彼は、次々と新しい「技」を覚え、試行錯誤を繰り返していきました。
当然、彼の営業スキルは飛躍的に向上し、結果として契約数も右肩上がりになったのです。
「やらされる日報」から「自走するゲーム」へ
多くの企業で行われている「日報」や「商談報告」が機能しない理由。それは、単なる「業務報告」になってしまっているからです。
「上司に報告するために書く」・・・これほどつまらないものはありません。
しかし、この「気づき学びゲーム」は違います。「自分のレベルを上げるために記録する」のです。
「今日はこれを試した」「そしたらこんな反応が返ってきた」「だから次はこれを試す」
これを繰り返していると、たとえその月の売上数字がまだ出ていなくても、本人の中には確かな「成長の手応え」が生まれます。
「なんか最近、商談の空気を支配できている気がするぞ」「お客様からの信頼度が上がっている実感があるぞ」
こうなれば、しめたもの。
本人が勝手にPDCAを回し始め、上司であるあなたが細かく指示しなくても、自ら考え、行動し、受注を勝ち取ってくるようになります。これこそが、経営者が本当に求めている「自走する組織」の姿ではないでしょうか。
今すぐできるファーストステップ
「理屈はわかったけど、うちの社員にできるかな?」そう思われたかもしれません。
大丈夫です。まずは、あなた自身、もしくはリーダー格の社員一人から始めてみてください。
今日の商談や会議の後に、「10分だけ」時間を取ってください。(最初は30分が難しければ10分でOKです)
そして、手帳にこう書いてみてください。「今日、いつもと『何』を変えてみた?」「その結果、相手の反応はどう変わった?」
たったこれだけです。
この小さな問いかけが、あなたのビジネスを、そして組織を劇的に変える「レベル上げ」の第一歩になります。
その「レベル上げ」、一緒に加速させませんか?
営業の世界は、RPGのように攻略本があるわけではありません。しかし、「攻略の法則」は間違いなく存在します。
もし、
- 「うちの営業チームにも、この『学びのサイクル』を定着させたい」
- 「部下が自ら考え、動き出すような組織を作りたい」
- 「個人のレベル上げだけでなく、チーム全体で売上を最大化する仕組みを知りたい」
そう本気でお考えの経営者・営業マネジャーの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
