「上司に会わせて」はNG?お客様が喜んで決裁者と同席してくれる営業の極意

「なかなか決裁者に会わせてもらえない……」
「担当者レベルでは盛り上がったのに、最後にひっくり返されて契約に至らない……」
「上司が出てきたと思ったら、全然話を聞いていないし、むしろ機嫌が悪そうだった……」
もしあなたが、日々の営業活動でこんな壁にぶつかっているなら、この記事はあなたのためのものです。
この記事を読めば、なぜ担当者があなたを決裁者に会わせたくないのかという「本当の心理」が手にとるように分かります。そして、明日から担当者の方から「ぜひ、うちの上司に会ってください!」と懇願されるような、本質的な営業アプローチが身につきます。
売上を劇的に伸ばし、安定的な受注を獲得するための「最後の鍵」を、一緒に手に入れましょう。
「上司を連れてきてください」が招く、商談の凍りつく瞬間
あなたは、商談が佳境に入ったとき、こんな風に切り出していませんか?
「次回は私も上司を連れて参りますので、〇〇様の上司の方にもご同席いただけないでしょうか?」
営業の教本によく書いてある、いわゆる「決裁者アプローチ」の王道フレーズです。しかし、これを言った瞬間、担当者の顔が少し曇ったり、「あー、まぁ、タイミングが合えば……」と言葉を濁されたりした経験はないでしょうか。
あるいは、無理やりセッティングしてもらった結果、こんな地獄のような状況になったことは?
なんとか決裁者が出席する商談に持ち込めたものの、いざオンライン商談が始まると、画面の向こうに出てきた決裁者(部長や役員)は、明らかに不機嫌。「で、今日は何の話?」と投げやりな一言。
あなたが一生懸命プレゼンをしている最中も、目線は別のモニターへ。カタカタカタ……とキーボードを叩く音が響き渡る。「あ、この人、完全に内職してるな……」と分かってしまう瞬間。
結局、「まぁ、現場がいいならいいんじゃない?」と適当にあしらわれるか、「うーん、今は優先順位が低いね」とバッサリ切られるか。
せっかく決裁者が出てきてくれたのに、話が前に進まないどころか、かえって後退してしまう。これでは、あなたの精神衛生上も良くないですし、会社の売上目標達成も遠のくばかりです。
なぜ、こんな悲劇が起きてしまうのでしょうか? 実は、担当者が決裁者に繋いでくれない、あるいは繋いでくれても上手くいかないのには、「担当者側の切実な事情」という深いワケがあるのです。

なぜ担当者は「上司」に繋ぎたくないのか?心の迷宮を解き明かす
「いい提案なんだから、上司に繋ぐのは当たり前だろう」 そう思うのは、営業側の勝手な理屈です。担当者の立場になって、彼らが抱える「リスク」と「面倒」を想像してみましょう。
話者が語る内容を紐解くと、そこにはまるで迷路のような「繋がない理由」が無数に存在しています。
1. そもそも「誰に」繋げばいいか分からない
あなたが「決裁者」だと思っている部長が、実は社内ではあまり力を持っていない「お飾り」の場合があります。逆に、役職は低くても社長の信頼が厚い「影のキーマン」がいる場合も。
担当者自身も、「この件は誰に通せばいいんだ? 技術部長か? それとも購買部長か? それとも両方呼ぶべきか?」と迷っていることが多々あります。迷うくらいなら、今のまま止めておこう、という心理が働きます。
2. 「説明コスト」と「調整コスト」が面倒くさい
上司を同席させるためには、担当者は社内調整を行わなければなりません。
「なぜこの業者と会う必要があるのか」 「現状の課題は何で、どう解決するのか」 これらを文章にまとめ、忙しい上司のスケジュールを確保し、会議室やZoomのURLを手配する……。 はっきり言って、「超面倒くさい」のです。
あなたの提案内容を、担当者が100%理解し、自分の言葉で上司に説明できるレベルになっていなければ、この「面倒」の壁は越えられません。
3. 「自分の評価」が下がるのが怖い(これが最大!)
これが最も深刻な理由です。もし、あなたを連れて行って、上司が「なんだこのくだらない提案は! わざわざ俺の時間を取るな!」と激怒したらどうなるでしょうか? 怒られるのはあなたではなく、連れて行った担当者です。
「お前、こんなレベルの業者を連れてきて、俺の仕事を増やすなよ。現場でなんとかしろ」 そんな風に言われて評価が下がるリスクがあるなら、「最初から合わせない方が安全」という判断になります。
あの「内職をしている不機嫌な上司」は、実は担当者に対して「こんな会議、意味あるのか?」という無言の圧力をかけているのです。
4. 自分が軽んじられるのが嫌だ
「上司を出してくれ」という言葉は、裏を返せば「あなたでは決定権がないから、話にならない」と言われているように聞こえることがあります。
担当者のプライドを傷つけ、「私を飛ばそうとしている嫌な営業だ」と警戒心を抱かせてしまっては、協力なんて得られるはずがありません。
このように、担当者の目の前には、あなたを上司に繋ぐための「落とし穴」がたくさん空いているのです。これを無視して「頼みますよ!」とプッシュするのは、裸足で地雷原を歩かせようとするようなものです。

多くの営業マンが陥る「味方化」の勘違い
よく営業研修などで「担当者を味方につけましょう」と教わります。 これ自体は王道であり、間違いではありません。しかし、多くの営業マンや経営者が、その「方法」を間違えています。
× 間違った味方化:「担当者さんと仲良くなって、熱意でほだして、無理やり上司を引っ張ってきてもらう」
これでは、担当者に「新たな仕事(上司への説得)」を押し付けているだけです。ただでさえ忙しい担当者にとって、あなたの提案を通すための社内調整は、優先順位が低いタスクです。
○ 正しい味方化: 「担当者が『これを上司に報告すれば、自分の評価が上がる!』と思える状態を作る」
担当者があなたのために動くのではありません。担当者が「自分のために」動いた結果、あなたが決裁者に会える。 この構造を作らなければ、本当の意味での協力は得られません。
では、どうすればその構造を作ることができるのでしょうか? ここで登場するのが、今回の最重要キーワード「上位方針(じょういほうしん)」です。
決裁者の心を動かす魔法の鍵「上位方針」とは?
「上位方針」とは、その会社の経営層やトップが掲げている「会社としての大きな目標や戦略」のことです。
例えば、
「今年は、既存事業の生産性を20%向上させるぞ!」
「来期までに、新規事業の売上比率を3割まで引き上げるぞ!」
「全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めて、コストを削減するぞ!」
といった、社長や役員が株主総会やキックオフミーティングで語るようなメッセージです。
これらは、会社全体で取り組むべき「絶対的な正義」です。しかし、簡単に達成できるものではないからこそ、わざわざ方針として掲げられています。現場の管理職や担当者は、日々この「上位方針」をどうやって実現しようかと頭を悩ませているのです。
ここに、突破口があります。
あなたの提案を「主語」にしてはいけない
売れない営業は、こう言います。 「弊社のこのツールを導入してください。機能がこんなに素晴らしいんです」 これでは、ただの「売り込み」です。担当者にとっては「よく分からない新しい仕事」が増えるだけです。
売れる営業は、こう言います。
「御社の今年の上位方針である『生産性20%向上』を実現するための、具体的な手段を持ってきました」
分かりますか? 主語が「あなたの商品」から「お客様の上位方針」に変わったのです。
担当者からすれば、 「この営業の話を上司に繋げば、『社長が言っていた生産性向上の件、解決策を見つけてきました!』と報告できる。そうすれば、上司も喜ぶし、私の評価も上がる!」 という状態になります。
これなら、担当者は喜んであなたを上司に会わせてくれるでしょう。 なぜなら、あなたはもう「怪しい業者」ではなく、「自分と上司の共通の課題を解決してくれるパートナー」になったからです。

明日からできる!「上位方針」攻略の3ステップ
では、具体的に明日からどのようなアクションを起こせばいいのでしょうか? 誰でも実践できる3つのステップにまとめました。
① まずは「自社商品の売り込み」を一旦心に留めておく
売り込みモードのままでは、相手の課題は見えません。
商談の冒頭で、「今日は弊社の提案をご説明する前に、まず御社の今期の方針について教えていただけますか?」と切り出してみましょう。 勇気を持って、パンフレットを閉じるのです。まず聞くべきは、相手が何を目指しているかです。
② お客様の「上位方針」を徹底的にヒアリングする
決裁者が関心があるのは、商品のスペックではなく「経営課題が解決するかどうか」だけだからです。
具体的な質問を投げかけます。
- 「社長や本部長からは、今期どんなミッションが降りてきていますか?」
- 「会社として、一番解決したい『ボトルネック』は何だと言われていますか?」
- 「その目標を達成するために、現場ではどんなことに困っていますか?」
これを聞き出すだけで、相手にとってあなたは「視座の高い営業」に見えます。
③ 提案を「上位方針実現のルート」として再定義する
商品はあくまで「手段」であり、目的は「方針の達成」だからです。
ヒアリングした内容を元に、提案の文脈を変えます。 「なるほど、社長がおっしゃる『コスト削減』のためには、今の事務作業の時間が一番のハードルになっているんですね。でしたら、このツールを使えば、そのハードルを取り除いて、社長の期待に応えることができます」
このように、「商品」ではなく「解決策(ルート)」として提示します。

読者の次のアクション:たった一つの質問から始めよう
いきなり高度な戦略を練る必要はありません。 次回の商談で、担当者の方にこう聞いてみてください。
「もし、今回のご提案を進めるとしたら、社内のどなたが一番喜んでくれそうですか? また、その方は今、どんなことに一番頭を悩ませていらっしゃいますか?」
この質問一つで、隠れたキーマン(決裁者)の存在と、その人が抱えている「上位方針(悩み)」がセットで見えてきます。
担当者が「あー、やっぱり部長の〇〇かなぁ。最近、効率化しろってうるさくてさ」と答えたら、チャンス到来です。「でしたら、この提案はまさに部長さんのためのものですね!」と返してあげましょう。
あなたの営業チームは、まだ「商品の説明」をしていますか?
今日お伝えした「上位方針」へのアプローチは、単なるトークテクニックではありません。 お客様のビジネスを深く理解し、真のパートナーとして認められるための「営業としてのあり方」そのものです。
もし、 「うちの営業は、いつも価格競争に巻き込まれている……」 「いい商品なのに、なぜか担当者止まりで終わってしまう……」 「社員にもっと経営視点を持って営業してほしい……」
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